韓国のソウル地検特捜部は23日、娘の大学不正入学疑惑などで家族が捜査を受けている曺国（チョグク）法相の自宅を家宅捜索した。現職の法相の自宅が強制捜査を受けるのは初めて。法相と検察当局の緊張関係はエスカレートしており、検察が曺氏本人の疑惑追及に乗り出す可能性もある。
文在寅（ムンジェイン）大統領は国連総会に出席するため22～26日の日程で訪米中。中央日報（電子版）は23日、検察が文氏の訪米中に捜査を加速させ、今週中に曺氏の妻を聴取する可能性があると報じた。検察の捜査はヤマ場を迎えている模様だ。
韓国メディアによると、検察は23日午前9時過ぎ、曺氏が出勤した直後に捜索に入った。検察は捜査対象について明らかにしていないが、曺氏の妻や娘、息子の立ち会いの下、コンピューターのハードディスクなどを押収したという。
聯合ニュースによると、曺氏がソウル大法学部の公益人権法センター長だった2009年、娘がそこでインターン活動したという虚偽の証明書の発行や、在宅起訴された妻の証拠隠滅ほう助など、曺氏本人にも疑惑が向けられているという。
訪米中の文氏が24日の米韓首脳会談を控える中での電撃捜査は、青瓦台（大統領府）も予想外だったとみられる。姜琪正（カンギジョン）政務首席秘書官は自身のフェイスブックに「誰がなんと言おうと、今は朝鮮半島の未来をつくるために全力を尽くす」と書き込み、外交上重要な時期に側近の捜査を強行した検察への不快感をにじませた。 【ソウル堀山明子】
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2019-09-23 10:24:00Z
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