店内でメニューを話し合う（左から）亜由子さん、敏和さん、美奈子さん、良平さん＝垂井町東神田の「彩菜食坊ＣＩＥＬ」で
垂井町の北嶋敏和さん（７３）一家が今月、フランス料理とイタリア料理をベースにした創作料理店「彩菜食坊（さいさいしょくぼう）ＣＩＥＬ（シエル）」を垂井町東神田に開いた。コロナ禍で増えた「おうち時間」に、妻の美奈子さん（６９）が若い頃から「店を開きたい」と夢を抱いていたのを知り、家族でその夢をかなえた。 （成田はな）
店を始めたのは偶然だった。互いに多忙で顔を合わせることが少なかった一家が、コロナ禍により自然と会話する時間が増えた。そこで知ったのは、美奈子さんが二十代のころから「おいしいお酒とご飯で楽しめる場をつくりたい」と、レストラン開業を夢見ていたことだった。
大垣市の創作料理店「ａｉｌ（アーユ）」で十四年間修業していた次男の北嶋良平さん（３５）が、コロナ禍の出勤減で転職も考えていた時期でもあった。話し合いを重ねるうちに家族の思いはまとまり、昨年五月、一家でレストランを開業しようと決めた。
当時は新型コロナウイルスの感染が各地に広がった頃。長女の棚橋亜由子さん（４４）は、コロナ禍で閉店する飲食店のニュースを耳にするたび「不安しかなかった」と振り返る。開業時期や告知方法に悩みながら、ホ...
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