(羽田 真代:在韓ビジネスライター) 日本では、10月末に『ミシュランガイド京都・大阪+和歌山2022』が発売された。緊急事態宣言が解除されたこともあり、発売早々、ミシュランガイドを片手に掲載店巡り、予約を行っている方も多いことだろう。 ソウルの韓国料理店。「酒」という日本語が見えるが・・・(写真) 韓国では日本より1カ月遅い、11月末に『ミシュランガイド・ソウル2022』が発売された。 今年で6回目となるソウル版ミシュランガイドでは、三つ星が2店舗、二つ星が7店舗、一つ星が24店舗選ばれた。これに加えて、コスパの観点から評価される「ビブグルマン」が61店舗、ミシュラン選定レストランが75店舗含まれており、同ガイドに掲載された店舗数は169店に上った。今年新たに登録された店舗は17店だ。 三つ星を獲得した店舗は「ガウン(Gaon)」「羅宴(La Yeon)」の2店舗で、両店舗は6年連続でミシュランガイドに掲載される著名韓国料理店だ。なお、他に選ばれた韓国料理店は二つ星が2店舗、一つ星が4店舗の計8店舗のみだ。 その一方で、日本料理は新たに8店舗が選出された。その数の多さが、韓国内で少しばかり物議を醸している。 2年前の『ミシュランガイド・ソウル2020』では、日本料理店は1店舗しか登録されなかった。ところが、『ソウル2021』では3店舗、今回の『ソウル2022』では8店舗と年々増加している。 料理のカテゴリーも、星を獲得した韓国の料理が「韓国料理」という一つのカテゴリーにまとめられているのに対して、日本の料理は「寿司」と「和食」の二つに分けられている。この差が、韓国の人々には面白くないらしい。
■ 韓国料理の地盤沈下はスポンサー契約が終わったため? ミシュランスター店は客単価が高く、一般人が日常使いするには少々ハードルが高い。そのため、ネット上にはこの状況に不満を感じる韓国人によるコメントが上がっている。 「高い店なんて私も知っている。私が知りたいのはコスパのいい店だ。庶民が負担なく通えて美味しい店を知りたい」 「ミシュランはタイヤ会社なのに、そんな会社が飲食店を紹介するなんて笑える」 「韓国のミシュランは、観光公社が数十億ウォンをかけて名前を借りているだけで、フランスのミシュランとは雲泥の差がある。“韓国ミシュラン”の審査員たちが運営する飲食店のすべてが掲載されているところが朝鮮っぽくていいよね?」 また、日本料理が新たに8店舗も登録されたためか、「文在寅(大統領の)支持者はミシュランスターの日本食店に行っていないよな?」と、反日思想家らを皮肉るコメントも見られた。 外食業界関係者でさえ、「韓国観光公社による5年のスポンサー契約が満了したため、韓国料理に好意的だったミシュランが韓国料理に加算点を与えなくなった」と朝鮮日報のインタビューに答えている。 ミシュランの評価基準は明確に公表されていない。ただ、レストランやホテルでの勤務経験が豊富で、訓練を受けた調査員たちがミシュランガイドの理念や評価基準を元に厳正に審査している。 実際、調査はとても厳しく、調査員が評価するに値すると感じた店舗には年に5~6回足を運び、訪問する度に採点が行われているという。また、調査員は偽名で調査活動を行うことになっており、自国調査員だけでなく、海外のミシュラン社員も調査に加わる徹底ぶりだ。 彼らの評価基準は世界共通で、一度ミシュランガイドに掲載されれば店名が全世界へと広がる。今は冊子を購入しなくても、公式ホームページはもちろん、アプリケーションやユーチューブを通してすぐに確認できる。
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