
■フランス人発祥のスープ ぼくは30代の後半に一年間、新聞社の特派員資格を取得し、ニューヨークに住んでいたことがあります。この時、毎週のように食べていた(食べるスープに目覚めたのはここから?)のがクラムチャウダー。特にボストンを訪れた時に食べた、いわゆるボストンクラムチャウダー(牛乳ベースのニューイングランド風)はさすが本場と唸らずにはいられない、美味さでした。 しかし、このクラムチャウダーの誕生には諸説あります。現在、もっとも信じられているのは「ボストンに漂着したフランス人漁師によって伝えられた」というもの。そこで調べましたところ、西フランス(フルール・ド・セルの産地、レ島当たりの漁師じゃないか、と勝手に推測!)に昔から伝わる大鍋スープ料理が存在します。 ショードレーというのは、大鍋を意味するショーディエールという言葉から生まれています。クラムチャウダーも大鍋で作っていましたからね。ショードレーとチャウダーって響が似てませんか? で、フランスではクラムチャウダーのことを、“Chaudrée de palourdes”ショードレー・ド・パルードゥ(あさりのスープ)と呼んでいるのです。この辺の語源説には調べるといろいろあるんですが、ぼくは、チャウダーはジョードレーから来た説を信じております。笑。 前にここで紹介させて頂きましたビシソワーズも、アメリカ発案じゃなく、アメリカに渡ったフランス人シェフの考案だった、というのですから、私、日本人ですけど、フランス在住者としては鼻高々であります。 で、ボストンでもそうでしたが、ここフランスでも、庶民は丸いカンパーニュ・パンをくりぬいて中にこのスープを注ぎ、スプーンでパンごと掬い取りながら食べるわけですから、豪快だし、まさに働く漁師の食べ物らしく、腹いっぱいになるのでした。トマトベースのマンハッタン風クラムチャウダーではなく、今回はシンプルイズベスト、もっともポピュラーなニューイングランドスタイルの小麦粉と牛乳のクラムチャウダーをご紹介したいと思います。 □辻仁成さんのクラムチャウダーのつくり方 ◇材料 (つくりやすい分量) あさり:500g(殻付き) ジャガイモ:2個 玉ねぎ:1/2個 セロリ:1本 ベーコン:50g にんにく:2片 小麦粉:大さじ3 牛乳:100ml 水:400ml 白ワイン:100ml 生クリーム:大さじ2 オリーブオイル:大さじ2 タイム:3本 ローリエ:1枚 バター:20g 塩:適量 胡椒:適量 (1)下ごしらえ 砂抜きをしたあさりの殻と殻を合わせ、まず、ゴシゴシよく洗いましょう。ジャガイモは小さめのサイコロ状に、玉ねぎ、セロリ、にんにくはみじん切りにしておいてください。ベーコンは5mm幅に切る。 (2)あさりに火を入れる 鍋にあさりと水、白ワインを入れ、沸騰させ、貝が開いたらあさりを取り出します。あさりが十分しょっぱいので、塩は必要ありません。 (3)具材を炒める ココットにオリーブオイル、にんにく、玉ねぎ、セロリ、ジャガイモ、ベーコン、タイムとローリエを加え、中火でよく炒めます。野菜が透明になりしんなりしたら、小麦粉大さじ2を加え、万遍に絡ませ、あさりの茹で汁を加えます。野菜が柔らかくなったところで牛乳を加え、あさりの身(飾り用に殻付きのものを少しだけ残す)を加えます。 (4)とろみをつける 冷めたらハンドブレンダーで撹拌します。丁寧に裏ごしして、とろみのあるスープになったら、味をみて、塩、胡椒、オリーブオイルで味を調え、食べる前まで、じっくり冷蔵庫で冷やします。 (5)仕上げる 最後にカンパーニュパンを切りぬき、そこにたっぷりとスープを注げば、完成となります。あさりから出たダシの妙をお愉しみくださいませ。ボナペティ! 文:辻 仁成 写真・協力:モーリヤック・井上 美希
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September 19, 2020 at 09:00AM
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辻仁成の“パリ・スープ” “あさりのショードレー(クラムチャウダー)”のつくり方(dancyu) - Yahoo!ニュース
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