今回訪れたのは、モデル、歌手として活動する蒼葉えるさんのお住まい。
制作活動をしている蒼葉さんのお部屋は、居住空間でもあり作業場でもある場所。1日の中でも長い時間を過ごすからこそ、過ごしやすい工夫と愛情に溢れています。
実家やシェアハウスでの暮らしを経て、ひとり暮らしをはじめたというワンルームのリノベ部屋。
予算を少しオーバーしてでも住みたいと一目惚れしたお部屋は、音楽と料理と友人たちの笑顔に溢れる、明るく楽しい空間でした。
お気に入りの場所
毎朝、“その日”を感じるすべり出し窓
蒼葉さんの毎朝のルーティーン。それは、キッチンスペース前のすべり出し窓でゆっくりと過ごすこと。
「毎朝この窓から顔を出して、天気を見て、気温や空気を感じながら深呼吸をするんです。
部屋自体の日当たりがいいこともあってか、気持ちのいい空気が入ってくる気がして。
そうやって気持ちを整えてから、その日を始める。私にとって、大切で必要なひとときです」
思い出で少しずつ埋まっていく黒板
キッチン横に置かれた黒板は、住みはじめからあったもの。
「絵も苦手だし、はじめは使い道も浮かばず、ただただ置きっぱなしにしていたのですが……。
友人がわたしの誕生日にチェキをプレゼントしてくれたのを機に、そのときどきの思い出を貼り始めて、今ではお気に入りの場所になりました」
黒板の黒い部分が見えなくなっていくほどに、愛着が増しそうな素敵なスペースです。
友人と過ごすひとときを楽しむキッチンスペース
内見時に一目で気に入り、今でも一番のお気に入りスペースだというダイニングキッチン。
「よく料理をするので、もともとキッチンに立っている時間は長い方なのですが、遊びに来た友人と対面で話しながら料理ができるこのキッチンなら、何時間でも立っていられますね。
友人もよく『ここで料理がしたい!』と言ってくれます。自然と人を招いて料理を振舞いたくなる、そんなキッチンです」
遊びに来た人はみんな、まるでそれが決まりごとかのようにキッチンスペースの椅子に座るのだそうで、蒼葉さんいわく「それを見るのも面白い(笑)」のだとか。
収納力抜群のクローゼット
モデルという職業柄、増えがちな洋服たち。実家では、クローゼットいっぱいに服が溢れていたそうです。
「この家のクローゼットは広いので、全ての服を収納してもまだスペースに余裕があります。
やっぱりスッキリと片付いている方が気持ちいいですね」
この部屋に決めた理由
幸せに暮らすイメージが浮かんだ
直感で行動することが多いという蒼葉さん。このお部屋をネットで見つけた際も、すぐにピンときたのだとか。それからすぐに契約と、とてもスムーズに引っ越しが完了したそうです。
「ネットで部屋写真を見たときに『あ、わたしはここに住んだ方がいい』って。謎の直感でした。
結果的には、実際の引っ越し予算よりも数万円オーバーしてしまったのですが、自分が満足できる空間に住める方がいいよなと。
実際、ここに決めてよかったなぁと満足しています」
残念なところ
脱衣所と独立洗面台がない
「住み始めは脱衣所と独立洗面台がないことに、かなり違和感がありました。
ただ元々シャワー派なので、現状はカーテンで区切ってユニットバスのような仕様にしています」
もう慣れたそうですが、今でも脱衣所と独立洗面台はできれば欲しいとのこと。
お気に入りのアイテム
Bluetoothのスピーカー
部屋に元々ついていたというBluetoothのスピーカー。
「常に音楽をかけて過ごす身としては、これが元々部屋についていたのはラッキーすぎました」
友人がプレゼントしてくれた絵
「友人の松本妃代ちゃんが描いてくれた象の絵です。
元々彼女の絵が好きで個展などにも足を運んでいたのですが、引越し後の誕生日にプレゼントしてくれました。
何度見てもいい絵だなぁと。とても、とても気に入っています」
料理をさらに楽しくさせる食器類
小さな頃から料理本を読むのが好きで、見た一皿をそのまま作り上げることに達成感を感じてきたという蒼葉さん。
そんな一皿を、より魅力的に魅せてくれる食器はかかせないものなのだとか。
「特に、この作家さんの作品だけを揃えている……などのこだわりはないのですが……。
中目黒のMIGRATORYなどの行きつけのお店で、そのつど気にいったものを購入しています」
完成した料理については、自分で食べるよりも、友人が喜んで食べてくれる姿を見る方が好きなのだとか。
レコードをすっきり収納できる棚
「この棚も、MIGRATORYのもの。
レコードが増えてきて、収納場所に悩んでいた時にちょうどよいなと思い購入しました」
暮らしのアイデア
見えない仕切りで、メリハリのある居住空間づくりを
空間の雰囲気が統一しやすい反面、気持ちの切り替えが難しいワンルームでの暮らし。
蒼葉さんは、どのように工夫することで暮らしにメリハリをつけているのでしょうか。
「キッチンのデザインを活かして、部屋全体をカフェ空間のように仕上げることもできたと思うのですが、わたしの場合、部屋全体をカフェ風にすると心から寛げず、部屋で過ごすことを息苦しく感じてしまうようになる気がしたんです」
「そのため、キッチン側だけをカフェ風にして朝目覚めたらシャキッとメリハリを持って活動できるようにしました。
一方、リビングやベッドルームはゆったりとナチュラルな雰囲気にすることで、気持ちをオフに切り替えやすいようにしています」
気持ちのスイッチがオンに切り替わるというキッチン前には、作詞や録音などを行う作業用スペースも。
窓が近く視界も制限されるため、集中しやすいんだそうです。
これからの暮らし
活動に合わせた、柔軟な住まい選びを
「今後は、音楽活動をさらに本格化させていく予定です。
そのため、どのように発展していくかにもよりますが、防音性の高い部屋に住みたいというイメージはありますね。
ただ、今の部屋が心から気に入っているからこそ、次どこかへ引っ越すとしても、また絶対に部屋の歴史が感じられて、愛着を持てるリノベーション物件に住みたいです」
縁に導かれるように今の部屋に引っ越して、ひとり暮らしをはじめた蒼葉さん。
今の部屋で暮らす中で、またさまざまな、新たな縁に出会われていく予感です。
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