料理は「作り置き」した方が節約になるというのは誰もが知るところ。しかし、はりきって作り置きしても、その方法次第では時間もお金もムダにしている可能性がある。家計研究家の氏家祥美さんがアドバイスする。
「こまめに買い物へ行くとつい余計なものを買ってしまうため、まとめ買いして作り置きをするのはいい心がけです。しかし、やり方によっては食品ロスにつながりかねません」
1世帯あたりの1年間の食品ロスは約6万5000円にもなるというデータがある。毎月、約5500円ものムダを生み出しているということだ。
「作り置きするときは最後まで調理せず、野菜やお肉をまとめて切って“仕込み状態”程度で終わらせることがポイント。その方が、さまざまな料理に対応できるため、食品ロスを生み出しにくくなります」(氏家さん)
作り置きの工夫について、全日本ズボラ主婦連盟代表理事の浅倉ユキさんもこう話す。
「小分けに買うと割高になるので、買うときはまとまった量を買うのが食費を安くするコツ。まとめ買いした野菜やお肉はそのまま保存するのではなく、大量にフードプロセッサーにかけ、炒めて野菜入り肉そぼろを作ります。ただし、すぐ使う分以外は味をつけないこと。そうすれば、トマト缶を入れたらミートソースになるし、しょうゆ風味にしてそぼろ丼にするなどアレンジがしやすい。最初から味つけをして保存すると、同じものばかり食べる羽目になりかねません。常に冷蔵庫におかずの“タネ”があれば、スーパーで総菜を買う必要もありませんし、毎回料理する手間も省け、光熱費の節約にもなります」
レトルトの方が安上がりなこともある。節約アドバイザーの丸山晴美さんが解説する。
「たとえば、レトルトの麻婆豆腐の『素』は150〜200円くらいですが、豆板醤、オイスターソース、鶏がらスープなどを本格的に買うと最低でも500円はします。これらの調味料を使い切れるならいいですが、余って捨ててしまうくらいならレトルトに頼った方がお得です」
毎日のみそ汁も、少人数であればインスタントの方が割安になる。
「せっかく具だくさんのみそ汁を作っても、1日で食べ切れなければ傷んでしまう。1〜2杯程度ならインスタントみそ汁の方が経済的です」(丸山さん)
インスタントみそ汁なら、1食15円程度ですませることが可能だ。さらに、調理法も楽をした方が安上がり。省エネルギーセンターは、ガス代の大幅な節約になることから、電子レンジの活用をすすめている。丸山さんが続ける。
「野菜は鍋でゆでるよりも、レンジで熱を通した方が割安です。野菜の下ごしらえに電子レンジを使った場合、ほうれん草なら年間約860円、ブロッコリーやかぼちゃの場合は年間約930円、じゃがいもなら年間約830円の節約になるとされています」
朝炊いたご飯を炊飯器で保温して昼食べる場合と、冷凍しておいてレンジで温める場合も、レンジの方がお得。卵やじゃがいもなど、簡単なものなら、わざわざ鍋やレンジを使う必要がないと話すのは知的家事プロデューサーの本間朝子さん。
「アルミホイルに卵やじゃがいもを包んで、米を炊くときに一緒に炊飯器に入れるだけで充分熱が通ります。鍋でグツグツゆでなくていいので、ガス代も手間も省けます」
料理は楽するほどお得になると考えてよさそうだ。
※女性セブン2020年12月17日号
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