コロナ禍以降、各種SNSでは若年層を中心に、人気の歌やダンスを自分自身で「歌ってみた」「踊ってみた」コンテンツの発信がより一層盛んですが、外出自粛期間の長かった21年、おうち料理のジャンルでも同様に、話題のレシピを「作ってみた」と発信し、他者とつながるところまでを楽しむ“料理体験のエンタメ化”が進みました。
緊急事態宣言中の休日に作ってみたという、カラフルな虹色パイの中華菓子「彩虹酥」。複雑な工程とアート作品のような完成形がチャレンジ精神を掻き立てる“作ってみた”料理。投稿にはコメントが多数寄せられました。(https://snapdish.co/d/rGmOTa)
21年人気の“作ってみた”料理のひとつ「やみつき大葉茄子」。最初の投稿が出始めると、周りのユーザーからも「前から気になってた」として“作ってみた”投稿が連鎖しトレンド化。(https://snapdish.co/d/TWTnua)
21年は、20年に続き長引くコロナ禍の影響から、多くの方にとっておうちで料理をする機会が多い1年となりました。外出自粛で行動が制限され、なかなか人と会えない中、おうち料理は、作るプロセスを楽しみ、その体験をSNSで共有し、同じ興味関心を持つ人々とつながることまでを楽しむという価値が加わり、総じて“料理体験のエンタメ化”の傾向が顕著に現れました。その象徴として「“作ってみた”料理」の投稿が増加した1年でした。
「“作ってみた”料理」の人気の傾向としては、今は訪れることが難しい海外の料理動画や、手の込んだ挑戦系レシピ、国内のご当地料理といった、目新しくチャレンジ精神を掻き立てられる非日常系レシピと、時短・簡単で毎日の料理づくりに役立つアイディア系レシピの二極化が見られました。外出自粛中も家でできることで前向きにおうち時間を楽しみたいというマインドや、コロナ禍でおうち料理が増えたことによる、家事負担増やレパートリーのマンネリ化を解消したいニーズの表れと見てます。
当社がおこなった調査(※1)では、コロナ禍以降スーパー等の店頭で試食をする機会は減ったにもかかわらず、53%が、これまで使ったことのない食品・調味料等を買ってみる頻度が「増えた」と回答。そのきっかけとして最も多かったのは「SNSの投稿」という結果でした。(下図参照)SNS上での情報接触は、新しい食品・調味料の購買にも影響していることがわかります。
20年9月以降の定期調査では、約半数がコロナ禍前と比較して料理に関する情報を得る回数が「増えた」と回答。(下図参照)スナップディッシュでは、SNSやレシピサイト、テレビなどで話題になった料理を、自ら体験して共有する「“作ってみた”料理」の投稿が増加しました。21年11月の最新調査結果(※2)では、約30%が、集団免疫獲得後も料理に関する情報を得る回数が「増えそう」と回答していることから、これからも料理を、知る・作る・食べる・共有する・つながる、といった一連のプロセスをエンタメとして楽しむ傾向は続くと見ています。
※1:2021年1月23日~26日の期間中、SnapDish登録ユーザーにメールにてアンケート調査を実施(n=477)
※2:2021年11月20日~21日の期間中、SnapDish登録ユーザーにメールにてアンケート調査を実施(n=200)
- 今年の食卓2021、その他のトレンド料理
「マリトッツォ」が一世を風靡した21年。料理感度の高いスナップディッシュユーザーの間では早くもさまざまなアレンジを取り入れた進化系「◯◯トッツォ」がトレンドとなりました。お寿司をアレンジした「寿司トッツォ」、おはぎをアレンジした「はぎトッツォ」、練り物をアレンジした「うおトッツォ」、丸ごとフルーツをアレンジした「ももトッツォ」など、他の人のアレンジに感化され、新たなアレンジで作った◯◯トッツォを投稿で披露するなど、共通のフォルムをアイコン化して活かしながらも、アレンジでオリジナリティを発揮する投稿が多数生まれました。
(左)お子さまの朝食(朝ごパン)に作ったという「タマゴッツォ&ポテトッツォ」(https://snapdish.co/d/KG8SLa)
(右)酢飯とわさびのおにぎりに、マグロのたたきを挟んだ「寿司トッツォ」(https://snapdish.co/d/0ji0Ka)【オートミール米化】ご飯の代替食として定着へ。ヘルシーでサステナブルな新食材に支持。
20年頃からSNSをきっかけに流行りだした「オートミール」。当初は、朝食やスイーツのアクセントなど使われ方が限定的でしたが、21年は「オートミール米化」に注目が集まり、ご飯の代替食として多様なアレンジが広がりました。関連して、コロナ禍での健康志向の高まりと、SDGsへの関心の高まりから、ヘルシーで環境負荷の少ない植物性代替食品、大豆ミートやオーツミルクも年々人気が高まっています。健康的で、環境にも優しい「サステナブル」な食への関心が高まり、家庭の食卓にも支持が広がった21年でした。
※オートミール米化:オートミールに水を入れ加熱して混ぜると、炊いたご飯のような食感に変化。オートミールをお米のように食べるアレンジのこと。
(左)オートミールを米化させて作った「オートミール炒飯」(https://snapdish.co/d/PCqHDa)
(右)常備ユーザーは食事だけでなくおやつにも活用「オートミールでみたらし団子」(https://snapdish.co/d/KaK11a)
【ハッセルバック◯◯】季節や素材を楽しむ「ハッセルバック」はレシピからアイコンに。
「ハッセルバックポテト」から始まり、今や定番化した「ハッセルバック」。「◯◯トッツォ」と同じくアイコン化したことで食卓に定着し、アレンジが広がった料理のひとつです。21年はそんな「ハッセルバック」が素材を変えて多様に進化しました。定番のポテトはさまざまな品種・形が楽しまれ、その他、トマトやナス、ズッキーニ、りんごなどの季節の食材や、お肉、厚揚げ、パンなどのメイン系でもシズル感たっぶりの人気投稿が多数生まれました。特にコロナ禍以降、旬の食材で料理に季節感を取り入れるトレンドが高まっている中「ハッセルバック」もその流れを受けて進化を遂げました。
(左)焼き立てのチーズトロトロを食べるのがオススメ「ハッセルバックトマト〜モッツァレラ&ベーコン」(https://snapdish.co/d/SzCvbaa)
(右)ヘルシーな鶏むね肉が豪華に変身した「ハッセルバックチキン」(https://snapdish.co/d/u0LeGa)
- 22年、来年の食卓予想
ポスト「マリトッツォ」と目されるのは、ふわっと広がる新食感が特徴のイタリアの伝統的チーズスイーツ「カッサータ」と、生クリームをベースとしたイタリア生まれの冷たいスイーツ「セミフレッド」。20年、21年と大手コンビニで発売されるなり売り切れが続出し話題化。見た目も作り方もシンプルなため、おうち料理でも再現やアレンジがトレンド化しそうです。
(左)チーズクリームにナッツやドライフルーツを入れて作る断面がきれいな「カッサータ」(https://snapdish.co/d/KSev4a)
(右)お店で食べる物と思っていたけど、自分で作ればいつでも楽しめるとのコメント「セミフレッド」(https://snapdish.co/d/8Sna9a)
おかずにも、おつまみにもなる【季節を楽しむフルーツ料理】
海外では当たり前に料理に使われるフルーツ。19年に発売された人気インスタグラマーの料理本をきっかけに注目が集まり、日本でもじわじわと浸透しつつ進化を続けてきました。コロナ禍以降、旬の食材、特にフルーツが季節感を楽しむ食材としてトレンド化しやすい傾向も相まって、22年はさらに人気が拡大しそうです。
(左)柿とチーズやキムチ、ハーブを合わせた「チャミスルに合いそうなおつまみ」(https://snapdish.co/d/CnKTHa)
(右)緑のバナナをハーブソルトとブラックペッパーで炒めた「青バナナベーコン炒め」(https://snapdish.co/d/1He9aa)
専門店発で再注目を集める【素朴なカヌレ&映え系おはぎ】
90年代にも流行したフランス菓子「カヌレ・ド・ボルドー」、素朴ながら凛とした佇まいはちょこんとかわいく、専門店の人気とともにおうち料理で作ってみる人も増加中。一方で、行列ができる人気店発で華やかに生まれ変わったのは日本生まれの「おはぎ」。NHKの朝ドラでも再注目を集め、触発されて作ったスタンダードなおはぎや、色味や形をアレンジした映え系おはぎの投稿が増えています。22年スイーツは対照的なビジュアルの2つに注目です。
(左)ブーム再来に「久しぶりに焼きました」という「アールグレイカヌレ」(https://snapdish.co/d/Tvefra)
(右)雑穀米入り、すべて味の違う「お彼岸に一口おはぎ~進化系おはぎ」(https://snapdish.co/d/0njOia)
ヘルシー系の麺はアレンジも多彩【グルテンフリー麺・糖質カット麺】
コロナ禍でダイエットや健康について見直す人が増え、ヘルシー系の麺類を取り入れる人が増加中。玄米麺や、こんにゃく麺、糖質ゼロ麺、糖質カットパスタなど、手に入れやすい商品の選択肢が増えて味も進化し、またアレンジの幅の広さからトレンドに向かう兆し。華やかなアレンジ麺の投稿は21年から増えつつあります。
(左)糖質50%オフでも食べごたえバツグン。「糖質オフパスタでガッツリ満足」(https://snapdish.co/d/LmuHLa)
(右)こんにゃく中華麺とノンオイルドレッシングでアレンジ「こんにゃく麺の冷やし中華」(https://snapdish.co/d/O958aaa)
- スナップディッシュ「今年の食卓2021」概要
・選出方法について
2021年1月1日~2021年11月19日のスナップディッシュユーザーの食卓投稿の中から、2020年と比較して増加しているキーワードの出現投稿数、それらの投稿へのコメント数、いいね数、シェア数等のリアクションデータをもとに、スナップディッシュ編集部が選考し、決定しています。
スナップディッシュ編集長、イベントディレクター。2016年ヴァズ入社後、2017年より現職。元ソムリエールの経験を活かし、料理記事や投稿企画のディレクション、Instagramでのトレンド発信、料理クリエイターとのコラボ事業立ち上げ、双方向コミュニケーション型のオンライン体験イベントのディレクション等、幅広く手掛ける。食品メーカーとコラボした、料理高感度層に共感を生むコミュニケーション設計の企画・運営実績多数。2021年、食体験のオンラインストア「スナップディッシュマーケット(β版)」を新規事業として立ち上げ。
- 料理写真共有アプリ「SnapDish」/ ヴァズ株式会社について
「SnapDish(スナップディッシュ)」は、料理写真専用の投稿アプリ。ユーザーからの2,600万を超える料理投稿データを解析し「美味しそう」をスコア判定する「AI料理カメラ」を搭載。運営者であるヴァズ株式会社では、これらの料理に特化したコミュニケーションプラットフォームを活用し、主に食関連メーカー向けにファンマーケティング支援事業をおこなっています。21年4月には、食体験のオンラインストア「スナップディッシュマーケット(β版)」を提供開始しました。
-スナップディッシュ:https://snapdish.co/
-スナップディッシュマーケット:https://snapdish.stores.jp/
-ヴァズ株式会社:http://vuzz.com/
ヴァズ株式会社 広報担当:落井(おちい)
電話/FAX 0422-24-6341(土日祝を除く9:30~18:30)
e-mail business@vuzz.com
からの記事と詳細 ( 今年の食卓2021は「“作ってみた”料理」。長引くコロナ禍、おうち料理は、作って共有して人とつながるものへ/2,600万枚の料理写真共有アプリ・スナップディッシュが発表 - PR TIMES )
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