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Monday, August 22, 2022

App Storeが「仕組みが単純すぎるアプリ」を拒否するという告発が話題に - Au Webポータル

App Storeが「仕組みが単純すぎるアプリ」を拒否するという告発が話題に - 画像


by Dirk Vorderstraße
AppleがiOS端末向けのアプリストアとして運営するApp Storeについて、「アプリ審査は強力すぎである上にユーザーの利益になっていない」との訴えが話題になったり、一方で「App Storeの審査はもっと厳しくするべき」と有名プログラマーが主張したりと、サードパーティーアプリのリリースについてしばしば議論されます。このように、サードパーティーアプリをApp Storeでリリースするためには、専門チームによる厳しい審査を通過する必要がありますが、その審査によって「アプリの設計が単純である」ことを理由にApp Storeでのリリースが拒否されたという告発が投稿され、新たに話題になっています。
App Store doesn't accept "too simple" apps — Alin Panaitiu
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App Store doesn't accept “too simple” apps | Hacker News
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アプリ開発などを行うルーマニア在住のアリン・パナイティウ氏は、AppleのApp Storeにアプリが繰り返し拒否されてリリースが行えない旨を自身のブログで告発しました。パナイティウ氏は過去に何度もApp Storeにアプリのリリースを拒否された経験がありますが、その理由はユーザーのプライバシーに関係するAPIがAppleの基準に合致していなかったことや、App Storeに対応していないアプリと連携した機能が含まれていたことなどが原因となっており、納得いく理由だったそうです。しかし、「アプリの内容が十分ではない」という理由で拒否されることは初めてで、何が問題なのか理解できていないとのこと。
パナイティウ氏が兄と制作したアプリは、ルーマニアで行われるパーティーや音楽フェスについての情報をまとめるシンプルで飾り気のないもので、 Googleスプレッドシートに手動で入力した情報をアプリ内のイベントカレンダーに追加し、場所と道順の案内やチケット購入のためのリンクなどが表示される設計になっていました。イベントの情報は毎日何時間もかけて収集しており、単なるWebページでは容易に入手できない情報が含まれるアプリとして有用なものになっているとパナイティウ氏は語っています。

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このアプリをApp Storeの審査に送ったところ、「提出されたアプリは、インターネットから収集されたリンクや画像、コンテンツのみが含まれており、iOSのネイティブ機能が制限されているか、まったく含まれていません。Webブラウジングによる体験とアプリの内容が十分に異なるわけではないため、App Storeには適していません」という理由によって拒否されたそうです。パナイティウ氏はApp Storeによる審査結果を「今まで読んだ中で最もばかげた拒否」と表現し、結果に落胆しています。また併せて、App Storeから送られたメッセージには「アプリのコンセプトを見直して、品質と機能に対するApp Storeの高い期待に応える、魅力的で永続的な体験をユーザーに提供するアプリの作成に取り組むことをお勧めします」と記載されていました。

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App Storeからの審査内容を受けて、パナイティウ氏は「Webブラウジングによる体験と異なるアプリ特有の機能」を新たに追加しました。具体的には、新しい情報が追加された際に通知されるプッシュ通知機能、ユーザーの位置情報を取得してイベントを近い順に並び替えたり近くで開催されるイベントを厳選したりする機能、イベントのリンクを他の人に共有するための共有ボタン機能を、iOS特有の機能を利用して実装。しかし、改めてApp Storeの審査に送ったところ、全く同じ理由でアプリのリリースを拒否されました。そこからさらにマップ上でイベントを一覧して見ることができる機能、何の役にも立たないもののiOSアプリらしい見た目になるホーム画面でのウィジェット機能を追加して再々チャレンジしたものの、同じ一般的なメッセージで再度拒否されたとのことです。

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パナイティウ氏はApp Storeの審査担当者に対し、「このアプリはiOS特有の機能を複数使用しています。このアプリが受け入れられるには、具体的に何が必要ですか?」と質問するメッセージを送信したところ、「ユーザーに提供する体験について、最適かどうか判断する普遍的な基準はありません。iOS開発ビデオを参照してアプリがユーザーに与える優れた体験を理解するか、Apple Developerで入手できるガイドラインを確認することができます」という一般的な回答が返ってきたのみでした。パナイティウ氏はさらにデバイスのセンサーを使用した機能も追加しましたが、「App Storeはアプリのアイデアが気に入らないだけであり、私が何を追加しても受け入れてくれません」と嘆いています。
This inspired me to create my own parallax inside the https://t.co/e1S1qgvQSp app I'm building for my brother.
Now I just need to pass the "4.2.2 - Design - Minimum Functionality" rejection I keep getting from the App Store reviewers ???? ... https://t.co/4OyrGqX3qq pic.twitter.com/eXbqtgTL1Y— Alin Panaitiu (@alinp32) 2022年8月14日

パナイティウ氏の体験談はソーシャルニュースサイトのHacker Newsでも話題になっており、「App Storeの審査プロセスはひどいもので、何を求めていて何が問題なのかブラックボックスになっています。そのような膨大なルールにもかかわらず、まったくくだらないアプリや詐欺・脅迫目的のアプリがApp Storeには並んでいます」という不満や、「ユーザーがアプリを使う際の体験として何を求めているのか、Appleが決定する権利はないと思います。『単純すぎるアプリ』を好む人もいるはずで、必要なものをインストールするユーザーの権利も認めるべきです」という意見などが述べられています。一方で、「審査内容を明確にすると、それをかいくぐる形で悪意のあるアプリを制作できます。あいまいさによりセキュリティを強めているため、ランダムな理由でアプリを拒否する事態も起こりえます」とApp Storeの審査体制を擁護する意見も寄せられています。

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