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Friday, December 11, 2020

外食市場の10月は前年比94.3%まで回復、デリバリーを利用する理由1位は「料理するのが面倒な時」 - MONEYzine

 一般社団法人 日本フードサービス協会は11月25日、「外食産業市場動向調査 令和2年10月度」の集計結果を発表した。

 全店(221社・3万7,939店)の売上高を見ると、10月はコロナの新規感染者数が落ち着いたことで自粛緩和ムードが出始めたほか、Go Toキャンペーンも追い風になって、前年同月比で5.7%減まで回復した(9月は同14.0%減)。また、10月の客数は同10.0%減、客単価は同4.8%増だった。ただし、Go Toキャンペーンは事業者が予約サイトに支払う登録料や手数料などが必要で、それらが判明するまでは飲食店のキャッシュフローが好転したか否かの判断はできないと同協会は指摘している。

 売上が堅調に推移したのはファーストフード業態で、前年同月比で1.8%増となった。テイクアウトとデリバリー需要が堅調な洋風が同9.1%増などけん引した。その他は、和風が同1.4%増、麺類が同9.1%減、持ち帰り米飯・回転寿司が同4.1%減など、業種間で回復に差が見られた。

 ファミリーレストラン業態の売上高は前年同月比8.7%減だった。コロナ新規感染者数の落ち着きにより客足が戻り始め、焼き肉は同8.7%増と堅調だったものの、洋風が同14.7%減、和風が同9.9%減と苦戦した。中華はテイクアウト・デリバリー需要が引き続き堅調で、店内飲食の回復も加わって、同0.3%減とほぼ前年並みとなった。

 パブ・居酒屋業態の売上高は引き続き厳しい状況が続いており、売上高は前年同月比36.3%減となった。パブ・ビアホールが46.4%減、居酒屋が33.8%減だった。ディナーレストランは、地方や観光地立地の店舗で一部回復がみられたものの、繁華街の店舗や法人需要が多かった店舗は依然として厳しく、売上は同20.4%減。喫茶は同21.0%減だった。

 一方、エステー株式会社は、20代から60代のフードデリバリー利用者602名を対象に満足度などを調査し、その結果を12月2日に発表した。調査期間は11月22日から23日。

 デリバリーを利用する理由を2つまで複数回答で聞いたところ、最も多かったのは「料理するのが面倒な時」の52.7%。以下、「自宅で美味しいものを食べたい時」「仕事や家事等で忙しい時」「贅沢したい時」などが続いた。

 デリバリーサービスを選ぶ際に重視する点を複数回答で聞くと、「手軽に注文できる・注文しやすい」が62.4%で最も多く、「配達料が安い・クーポンがある」58.6%、「予定通りの時間に届く」47.1%、「選べる飲食店の数が多い」41.4%、「好きな飲食店がある」36.3%が続いた。

 デリバリーサービスの不満について聞くと、「不満に思ったことはない」が35.7%。不満に思ったことがある人にその理由を複数回答で聞くと、「時間通り届かなかった・届くのが遅かった」が26.6%で最も多く、以下、「料理が冷めていたり、温かくなかった」「料理が偏ったり重なっていた」「汁・スープ・ソースなどがこぼれたり他の食材にかかっていた」などが続いた。

 10月は自粛緩和ムードが出始める中、Go Toキャンペーンなどが追い風になって、外食の売り会上げ高は回復傾向にあった。その中で、テイクアウトとデリバリー需要が堅調な業態・業種が全体をけん引したようだ。しかし現在、感染は拡大傾向にあり、今後の推移も楽観視できない厳しい状況が続きそうだ。

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