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Saturday, May 22, 2021

料理家歴40年のプロが伝授!外出自粛期間中の自炊が億劫になった人におすすめの「究極のはしょり飯」 - @DIME

外食を控え、リモートワークが推奨される世相となった昨今、自炊が生活上の課題になっている人が増えている。

近所の店のテイクアウトに飽きて自炊にチャレンジするも、食材費と手間ひまが意外とかかる… 3食自炊というハードルは、地味に痛い悩みだったりする。

そんな方々に今回おすすめするのが、料理研究家の大ベテラン・大庭英子さんによるレシピ集『料理家歴40年プロが考えた 究極のはしょり飯』(世界文化社)だ。

「著名な料理研究家なら、家でも手のこんだ料理を作ってる?」と、素朴な疑問があるが、実はそうでもないらしい。大庭さんも、「リーズナブルな食材で、手間を省いたシンプルな料理を食べることがほとんど」だという。一方で、おいしさには「妥協しません」とも。安くて手間いらずと美味の両立を目指したレシピが、本書には詰まっている。

実際に作って食べた結果…

さて、本書に収載のレシピから2つ選んで、作ってみた。主な確認ポイントは、どれだけ簡単にできるか、そして食べておいしいかの2点。ちなみに、本書は3部構成で、「帰って10分! 速攻ボリュームおかず」「お財布にやさしい安うまおかず」「ストック食材でこんなにおいしい」に分かれる。で、最初にチャレンジしたのは、安うまおかずの1つ「豆腐のステーキ」。用意するのは木綿豆腐のほかに、ベーコン、玉ねぎ、しめじだけ。あとは、どの家庭にもある調味料となる。

最初は、切り分けた1丁の豆腐を、焼き色がつく程度に焼くところから。

両面がいい感じに焼けたら、皿に移しておく。ついで、同じフライパンに豆腐以外の材料を入れ、しんなりするくらいに炒める。

最後に、酒としょうゆ、それに塩こしょうを振りかけて、さっきの豆腐の皿に盛る。「しんなりって、どれぐらい?」の感覚は、本書の完成写真を参考にしてできあがり。

もう1つ作ってみたのが「ソーセージとキャベツの蒸し煮」。これは、ウインナーソーセージ、キャベツ、トマトを、ローリエの葉と塩こしょうの調味で蒸し煮にしたもの。「ストック食材でこんなにおいしい」にというふれこみで、作り方は本当に簡単。全材料を、弱火で10~15分煮るだけだ(家にあったトマトは小さいのが1個しかなく、プチトマトも加えている)。

食材を調理器に入れて火をかける前

蓋をして弱火で煮込んで完成

上記2品とも、知人らを呼んで試食してもらい、お世辞なしの感想をいただいたが、「おいしくて、いくらでも食べられる」とのコメント。ただ、シンプルなだけに塩加減の影響が大きく、ここだけ若干難しい。ちょっとでも入れすぎると、しょっぱさが際立ってしまう。なので、加熱中に味見をしながら、少しずつ加えていくとよさそうだ。参考までに食材の総費用は800円くらいで、財布にもやさしかった。

あなたも作ってみよう

最後に、本書のレシピから1品の作り方を紹介しよう。こちらは、「帰って10分! 速攻ボリュームおかず」の章にある「鶏むね肉のスープカレー」。短時間の調理でも、ここまでゴージャス感のある料理が作れる。

【材料(2人分)】
・鶏むね肉:1枚(250g、そぎ切りで3cm角)
・玉ねぎ:1/2個(粗いみじん切り)
・なす:2個(4等分→縦半分に切り、長さを半分に切る)
・オクラ:4本(ガクを切り落とす)
・かぼちゃ:80g(1.5cm厚さ×5cm長さ)
・油:大さじ2
・カレー粉:大さじ2
A-熱湯:2カップ、酒:大さじ2、塩:小さじ1

【作り方】

1 フライパンに油を熱し、玉ねぎをしんなりするまで炒め、鶏肉を加えて炒める(中火で肉の色が変わるまで)。

2 なす、オクラ、かぼちゃを加えてさっと炒め、カレー粉を加えて、さらに炒める(中火でカレー粉がなじむまで)。

3 Aを加え、ふたをして弱火で7~8分煮る。

アレンジとして、好みのきのこを2~3種類加えるとより美味に。

本書には、こうしたお手軽レシピが70品載っている。長期のリモートワークで自炊疲れになったら、試してみるとよいだろう。

大庭英子さん プロフィール
料理研究家。福岡県出身。料理本のカメラマン、スタイリスト、フードライター、編集者など業界人から絶大な人気の実力派料理人。「シンプルな調理で本当においしいものを」がモットーで、ビギナーから熟達者まで幅広い層から支持されている。『いちばんおいしくできるきほんの料理』(朝日新聞出版)、『ぜんぶ 小鍋』(世界文化社)など著書多数。

文/鈴木拓也(フリーライター兼ボードゲーム制作者)

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