■“タッカーリ・パルップ・ラサム”のつくり方 液体の中にいかに素材の味を引き出すかが、ラサムのポイント。豆でとろみをつけたり、野菜だけのだし汁のようなもの、鶏肉や海老を使うものなどさまざまあるが、味を楽しむだけでなく、酷暑の中で胃を動かし消化を促すのに欠かせない。タッカーリとはトマトの意。 ◇材料 (4人分) トマト:小2個(完熟のもの) タマリンド:20g ぬるま湯:250ml トゥールダール:50g A : ・ サーンバールパウダー:小さじ2強 ・ ヒーング:小さじ1/4 ・ カレーリーフ:5枚 ・ 塩:小さじ1 ★ テンパリング: ・ ギー:大さじ1 ・ ブラウンマスタードシード:小さじ2/3 黒砂糖:小さじ1強 カレーリーフ:7~8枚(仕上げ用(やわらかい葉がよい)) 香菜:適量(ざく切り) (1)下ごしらえ トゥールダールは、洗って3倍量以上の水に半日浸水してもどす(または熱湯に1時間浸す)。 (2)トマトをミキサーにかける トマトは丸ごとボウルに入れて15分蒸し、へたを取ってミキサーにかけ、なめらかにする。 (3)タマリンドウォーターをつくる タマリンドはぬるま湯に30分つけてふやかし、よくもみほぐしてからザルで皮、種、筋などをこし、タマリンドウォーターをつくる(約200mlになる)。 (4)トゥールダールを煮る ターメリックふたつまみ(分量外)を入れやわらかく煮て、マッシャーでなめらかにつぶし、水(材料外)を足してサラッとした濃度にととのえる。 (5)煮込む 鍋に2のトマト、3のタマリンドウォーター、4のトゥールダールとAを入れて中火にかける。沸いたら静かにフツフツとする火加減にして蓋をし、味が出てくるまで20分煮る。 (6)テンパリングをする 小さなフライパンにギーを入れて温め、ブラウンマスタードシードを数粒落とす。はじけ始めたらすべて入れ、蓋をして軽く揺すり、勢いよくはじけたら火を止める。4の鍋に入れ、ごく弱火で5分煮る。 (7)仕上げ 表面にアクが出てきたのを目安に(アクは取らない)、黒砂糖を入れる。仕上げにカレーリーフを手でもんでから入れ、香菜を入れる。 --------------- ――教える人 「香取 薫 インド・スパイス料理研究家」 東京生まれ。1985年にボランティアで訪れたインドで、スパイスの魅力に開眼。以来、インド中を歩き、地元の家庭に入って料理を研究する。キッチンスタジオ ペイズリー主宰。著書も多数。 --------------- 文:鹿野真砂美 写真:宗田育子 この記事は四季dancyu「夏のキッチン」に掲載したものです。
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