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Tuesday, August 25, 2020

「幽霊のレストラン」は外食の救世主となるか - 東洋経済オンライン

都心で広がるコロナ下のレストラン新業態

シェフたちが調理場を共有して料理する「エックスキッチン」(7月17日、東京都中央区で)=三浦邦彦撮影

その料理店には、客席も看板もない。あるのはキッチンだけで、5店舗のシェフたちが調理場を共有しながら料理の腕を振るう。

オフィス街の東京・東日本橋の雑居ビル地下にある「エックスキッチン」。ネット上で台湾、タイ、ハワイ料理、サラダ、薬膳スープの5店舗を運営する。料理の配達はウーバーイーツなどの業者に委託する。存在が見えないことから「ゴースト・レストラン」と呼ばれる宅配専門料理店だ。

ゴースト・レストランは数年前に米ニューヨークで生まれた客席を持たない新スタイルの料理店。接客の人件費が不要で、立地にこだわらないため家賃も抑えられる。本格的な料理が安価で味わえるとしてコロナ禍で人気を集めている。

昨年6月開業のエックスキッチンでは、1日約50件だった注文が緊急事態宣言が出された4~5月には約130件と2・5倍に急増し、解除後も同水準を保っている。山路健一郎社長(23)は「お客は一人暮らしの20~30代が中心で、リピーターも多い」と語る。友人や家族とテーブルを囲む食事スタイルがコロナ禍で変わりつつあるという。

店側には接客業務がない分、料理に専念できる利点もある。将来、独立してカフェを開くのが夢というハワイ料理のシェフ堀花菜子さん(22)は「いろんなジャンルの料理を試して料理の幅を広げたい」と語る。

他店のキッチンを「間借り」する店もある。車でタコライスを調理・販売する事業を行う鮫島佑介社長(29)は7月、東京都文京区に徳島のブランド牛料理を提供するゴースト・レストラン「あわくろ」を開店した。イタリア料理店の調理場を午前11時から午後3時半まで借りて営業。運営費は月約30万円と実店舗の半分程度という。

鮫島さんが利用したのは、店舗を持たずに開業したい人と、家賃収入を得たい飲食店経営者を結ぶ仲介サイト。運営する大手外食チェーン「吉野家ホールディングス」によると、サイトには約400店が登録し、約150店が開業した。武重準・特命担当部長は「飲食業界は開業から1年以内に閉店する店が多いが、間借りならそのリスクを減らせる」と話す。

日本フードサービス協会が25日発表した7月の飲食店の売上高は前年同月比15・0%減で、5か月連続で前年実績を下回った。業態別では「ファミリーレストラン」が22・6%減、「パブ・居酒屋」が52・8%減など。飲食業界に詳しい亜細亜大の横川潤教授(経営学)は「コロナ禍で外食産業が陰りを見せる中、(外食と家庭調理の中間的な)中食産業には大きな成長の可能性がある。今後は宅配や持ち帰りなどの中食業者の競争が激化し、淘汰が進むだろう」と指摘する。

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