ポッカサッポロフード＆ビバレッジは、コロナ禍で単身・二人世帯でも家庭内での食事の頻度が高くなる傾向を受けて、新たに缶入り調理用スープシリーズ「じっくりコトコト 煮込みスープの素」を立ち上げた。 23日、同シリーズから「完熟トマト」「北海道クリーム」「こくうまオニオン」の3品を新発売する。容器容量は170gリシール缶で希望小売価格は税別180円。 「煮込みスープの素」は、商品1缶を鍋にあけ、野菜やベーコンなど好みの具材と水や牛乳を入れて10分ほど煮込むとオリジナルのスープができるもの。スープ以外にも自由にアレンジ可能で“余白を楽しむ”設計になっている。
着目したのは、若年層の自炊率の高まり。 5日発表した濱本紀代美食品飲料事業本部加工食品事業部部長は「テレワークなど働き方の多様化によって内食シーンが拡大し、若者の自炊率が高まっている。単身・夫婦二人世帯の自炊率が高まっているという調査結果もある」と語る。 これを受け、「煮込みスープの素」では、既存の調理用スープでは未充足とされる“食べきり量でアレンジしたい”個食ニーズに対応する。 「既存の調理用スープは一度に3、4人分できてしまい、一度つくってしまうとアレンジも難しくなる。『煮込みスープの素』は個食や単身・二人世帯に向けて具材も味わいもアレンジできる商品」と胸をはる。
同社が推奨するアレンジレシピは、缶のフタに記載されているQRコードをスマホで読み込むとたどり着けるようになっている。 鍋に入れる水や牛乳の推奨量は缶の容量と同じ約170mlのため、鍋にあけて空っぽになった缶容器を活用することで、コップなど洗い物の手間も省けるようになっている。 加えて「冷蔵庫の残り食材で手軽に作れるため家庭内におけるフードロスの低減もサポートできる。また調理用の商品としては珍しくリサイクル率93.3％のスチール缶を使用することで利便性とリサイクル性も考慮している」という。 今回の「煮込みスープの素」は、同社が新たな機会を捉えているRTC（レディ・トゥ・クック）分野商品の1つとなる。 RTCは自らアレンジを加えられる簡便と手作りの中間領域にある。 この領域ついて「よりできたての商品や、お家にある食材をつかったアレンジというところにコロナ禍の新しい自炊スタイルとして可能性を感じている。食材の活用という点では、豆腐を例にあげると三連パックの1つを余らせる傾向にあり、気がつくと賞味期限が切れていたというデータもあり、自分の好きなときに食べたい量だけつくるというところは新しいチャンスだと考えている」との見方を示す。
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