ファミ通.comの編集者&ライターが年末年始のおすすめゲームをひたすら紹介する連載企画。北口徒歩2分がおすすめするタイトルは、ビーバーによる街づくりシミュレーションゲーム『Timberborn』です。
【こういう人におすすめ】
- 街づくりシミュレーションが好きな人
- 動物(とくにビーバー)が好きな人
- 治水を体験してみたい人
北口徒歩2分のおすすめゲーム
『Timberborn』
- プラットフォーム:PC(Steam、Epic Games Store、GOG.com)
- 発売日:2021年9月16日(アーリーアクセス)
- 開発元:Mechanistry
- パブリッシャー:Mechanistry
- 価格:2570円[税込](※)
※価格はSteam版のもの。また、2022年1月6日まで20%OFFの2056円[税込]で販売中。
ビーバーとカワウソってなんとなく似てない?
唐突だが、筆者はビーバーとカワウソを見分ける自信がない。というのもこの両者に対するイメージが、“水辺に棲んでいるかわいいやつ”というボンヤリしたものしかないからだ。
皆さんは、下の2枚の写真のどちらがビーバーで、どちらがカワウソか、おわかりだろうか?
正解は1枚目がカワウソで2枚目がビーバー。こう並べてみると、まっっったく似ていないことに我ながら驚く。調べによると、かたやカワウソはイタチの仲間、かたやビーバーはネズミの仲間だそうで、確かにそんな顔をしている。尻尾の形も違っていて、カワウソは細長く、ビーバーはしゃもじのような形だ。
それにしてもカワウソはめっちゃかわいい。これはコツメカワウソが愛されるのもわかる気がする。一方のビーバーは愛らしいかと言われると若干微妙だが、まあかわいい部類だろう。
あともうひとつ、カワウソは巣穴に住むのだが、ビーバーは木の枝などを上手に使って川にダムを作り、そのダムの中に巣を築くらしい。こうすることで、巣の入り口が水中になるので、オオカミやコヨーテといった天敵の侵入を防げるとか。ビーバー、意外と賢いな。
ポストアポカリプスの世界で生きるビーバーたち
というわけで今回ご紹介するのは、そんなビーバーがダムを作るゲーム『Timberborn』。残念ながらカワウソは出てこない。そして、いまならセールで20%オフの2056円[税込](価格はSteam版のもの)とお得だ。
『Timberborn』の世界では人類が全滅しており、地上はビーバーたちの楽園と化している。人類が消え去ったくらいだから、おそらく未曾有の危機が訪れたと思われるが、なぜかビーバーは生き残った模様。
そんなビーバーの文明を繁栄させるべく、街づくりをするのが本作の目的。現実世界のビーバーは天敵から身を守るために、地面の上で活動することはあまりないそうだが、本作の世界にはビーバー以外の動物が存在しないために、地表を我が物顔で闊歩している。しかも二足歩行で。きっと、未曾有の危機が起こった際に、独自の進化を遂げたのだろう。環境適応能力が半端じゃねえな。
本作のジャンルは街づくりシミュレーションに該当し、比較的テイストが近いゲームとしては『BANISHED』が挙げられる。ビーバーたちに仕事の指示を出して木材や食料などを集め、建物を作って少しずつ街を大きくしていく……といった内容だ。
この世界には山火事や台風といった自然災害はなく、ビーバーの外敵もいないため、基本的には平和だ。ただし、定期的に訪れる干ばつの時期を除いては、の話だが。
街づくりシミュには珍しい“治水”にスポットを当てたゲーム性
干ばつになると畑が干上がるため、農作物が取れなくなる。そうすると、ビーバーたちは飢餓状態に陥り命を落としてしまう。
仮に備蓄した食料でしのいだとしても、今度は飲み水が失われる。人間は水が飲めなくなると数日のうちに死んでしまうそうだが、それは本作のビーバーも同じで、やはりバタバタと倒れていく。自然の脅威はかくも恐ろしい。
ゆえに、干ばつが来るまでに飲み水を蓄え、また畑には川が干からびてもいいように、灌漑設備を整える必要がある。とはいえ、水樽の備蓄量などはたかが知れており、感慨設備のぶんまでを賄うのは難しい。ではどうやって水を溜めるのかと言うと、ため池(農業用ダム)を作るのである。いよいよビーバー要素の登場だ。
本作でダムを作るのにはいくつか方法があるが、手っ取り早いのは川の一部に堤防や水門を建設して水の流れをせき止め、川自体をため池のように運用することだ。これができれば、干ばつが来ても平常通りの生活を続けることができるだろう。
難度はそこまでシビアではないが、備蓄物のバランスが崩れると全滅必至
川によるダム作りがうまくいけば、つぎはダムを拡張して、よりたくさんのビーバーを養いたいと思うだろう。そうやって水の流れをコントロールしようとした結果、ビーバーたちの生活区域に水が氾濫し、食料などの生産がストップする……というのが本作の“あるある”だ。ビーバーたちは水の中でも平気に暮らせるが、建物は水没すると稼動できなくなるという仕様のため、堤防を作るなどして生活区域に水が入らないようにしなければならない。
また、そうこうしているとビーバーが増えすぎて、食料や飲み水が不足したりもする。ひとたびこういった状況になると歯止めが効かず、ビーバーの全滅を待つのみ……という悲惨なことに。
本作は、難度としてはそこまで難しくはなく、こういった街づくりシミュレーションをプレイしたことがある人ならすぐになじめると思うが、かといって油断すると、前述の食料不足や水不足で一気にゲームが終わる。ほどよいスリルがあり、個人的にはちょうどいいと感じている。
今後のアップデートにも期待
本作は、現時点では正式リリースの前のアーリーアクセスタイトルとなっている。従って、たとえばゲーム内で説明が少ないため、初見だとわかりづらいとか、プレイに待ち時間が多く、もうちょっとプレイ速度が早くてもいいなど、まだまだ改善の余地がある。
ただ、新しい施設や植物の追加などといったアップデートが随時行われているので、ゲーム内容はどんどんパワーアップしていくはずだ。いくつかの欠点は挙げたがそれでもゲーム自体は魅力的なので、筆者は夢中になってプレイした。“治水ゲー”ということで、今後は干ばつだけではなく、大雨による洪水への対応なども必要になるとおもしろそう。時間泥棒なゲームだからこそ、まとまった休みが取れる時期にプレイしてみてほしい。
からの記事と詳細 ( 街づくりシミュ『Timberborn』は時間泥棒。ビーバーたちがダムを作る“治水ゲー”【年末年始おすすめゲームレビュー】 - ファミ通.com )
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科学&テクノロジー
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