※注意!この記事にはゲームのネタバレを含みます。
スクウェア・エニックスは、2020年11月28日に配信された"『ロマンシング サガ リ・ユニバース』2周年祭 公式生放送"にて『サガ フロンティア リマスター』を、PC(Steam)/PS4/ニンテンドースイッチ向けに2021年夏リリースすることを発表しました。
『サガ フロンティア』は、1997年にプレイステーション向けで発売されたRPG。さまざまな種族が入り乱れ世界観が異なる「リージョン」が連なっている世界を舞台に、7人の主人公がそれぞれの冒険を繰り広げる内容です。リマスターでは倍速機能などのオプション、当時未実装だったイベントなどの要素を追加。そして、7人の主人公にくわえて新たな主人公「ヒューズ」編が登場します。
公式サイトでも「第8の男」として単独動画が用意されているこのヒューズ、実はプレイステーション版で主人公候補だった存在。当時の開発スケジュールの都合などで採用されなかった幻の主人公が、24年ぶりについに日の目を見ることになるのです。
本稿では8人目の男ヒューズをクローズアップして紹介。プレイステーション版での役割やキャラクター、性能などをお届けしていきます。なお、Game*Sparkではプレイステーション版『サガ フロンティア』の魅力を紹介する記事も公開していますので、そちらもぜひご覧ください。
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その名は「クレイジー・ヒューズ」!
「ヒューズ」こと本名ロスターは、リージョンの治安維持組織「IRPO」に所属する27歳のヒューマン。短気でキレると手がつけられなくなる性格から「クレイジー・ヒューズ」というあだ名を付けられています。性格に多少の難はあるものの、悪の組織の捜査や大切なアイテムの管理など、重要な任務を受けている立派な捜査官でもあります。
シナリオ上ではレッド編やエミリア編のメインストーリーで登場。レッドを殴り飛ばすほか、エミリアの取り調べでは「とんでもないこと」をやらかすなど、そのクレイジーっぷりの片鱗が見られます。また、エミリア編でのメインキャラクター「ルーファス」と過去に関わりがあるなど、本作ではなかなか顔の広い存在です。
すべての主人公で仲間にできるキャラクターのひとりで、レッド編ではメインストーリーのゲストとして一時加入(その後再会すると無条件で仲間に)。他の主人公ではとあるサブイベントの途中で仲間となりますが、少し手強い戦闘が待ち受けているため、序盤で仲間にするのは難しいかもしれません。
なお、ヒューズが所属しているIRPOには「ドール」「コットン」「サイレンス」「ラビット」「レン」というメンバーが存在。ヒューマンのヒューズを含め、本作に登場する4つの種族が全員所属しているのが大きな特徴です。
さすがは主人公候補?ヒューズのキャラクター性能
ヒューズはヒューマン種族のため、手に入るすべての武器防具を装備可能。初期装備はIRPOからの支給品「ハンドブラスター」「防弾ベスト」「レザーブーツ」「防護服」で、初期技術は体術「キック」、心術「克己(HP&状態異常回復)」を習得しています(ゲームの状態で技術は増えることもあります)。
性能としては比較的高いレベルでの攻撃バランス型。初期ステータスはSTR(力)が高く、初期習得技の通り体術でダメージを出しやすい傾向にあります。また、WIL(集中力)のステータスの伸びも良好なので銃を使っても強く、剣でも強めの技を閃くので、他に候補がいなければ選択肢になります。知力系の伸びは良くないため、術の育成はあまり期待しないほうが無難です。
ただしヒューズは初期で所有している武器や技が多彩なため、育成方針が定まらずにいろいろ試した結果として中途半端な性能になってしまう危険性もあります。ステータス成長ではさらに特化型のキャラクターには及ばないことも……。個人的には「とある最強体術」の閃き適性があるため、体術で育成する場合が多い印象です。とりあえず初期装備のハンドブラスターには頼らないことをおすすめします。技は格好いいんですけどね、ハンドブラスター。
ヒューズの大きな欠点は、レッド編以外での加入が少し遅れてしまうこと。上記の通り加入時に少し手強いイベントがあり、ある程度パーティが育ってから仲間になるため、途中でのレギュラー入りは難しくなるかもしれません。もちろんじっくり育てるならば、技の閃き適性などを含めて十分期待に応えてくれる性能ですので安心してください。
愛されすぎる「主人公になれなかった男」
さて、ヒューズを語る上では絶対に外せない書籍があります。その名は「サガ フロンティア解体真書」。発行はアスキー(当時)で、スタジオベントスタッフが企画して開発スタッフが全面協力した攻略本です。本書ではさまざまなデータや裏設定、開発スタッフの裏話などが掲載されており、ヒューズがかつて主人公であったことなども明かされていました。
これ自体がかなり読み応えのある書籍なのですが、発売後しばらくしてもう一冊、本作のよりディープな情報を記した「サガ フロンティア裏解体真書」が発売されました。育成システムの詳細なデータ、隠し要素、小林智美氏による豪華なイラスト集など、ファン垂涎の一冊と言える内容です。
その書籍の中に小説「ヒューズのクレイジー捜査日誌」が掲載されていました。小説の内容はヒューズを主人公に、さまざまな事件を捜査してとんでもない手法で解決するギャグ中心のもの。「本作に登場する主要キャラクターが(仲間一名を除いて)全員出てくる」いわゆる"お祭り作品"でもあり、あまりにもインパクトが強い内容のため、今でもヒューズを語る上では欠かせない、一種のバイブルになっています。
執筆したのは、さまざまなゲーム関連小説や『インペリアル サガ』のシナリオなどを手がけている、ゲームライター・小説家のベニー松山氏。発表された『サガ フロンティア リマスター』のヒューズ編では、シリーズ総合ディレクターの河津秋敏氏とともに、同氏がシナリオ担当になることが発表されています。
公開された映像やニュースでは「これまで使用できなかったキャラクター」が戦闘シーンにいることが確認できます。また、ある主人公の姿に驚いた人も多いかもしれません。シナリオを含め、さまざまな展開を思わせる情報はファンにとって非常に楽しみなもの。なお、ヒューズ編はゲームを一度でもクリアしなければ遊べないようです。
主人公になれなかったエピソード、伝説の小説など、さまざまな要素で非常に印象深い存在である「クレイジー・ヒューズ」。『サガ フロンティア リマスター』特報では真っ先にヒューズ編の追加が紹介されたほど、スタッフやファンに愛されているキャラクターです。
リマスターではヒューズ編以外にも、アセルス編でかつて採用されなかったイベントの追加などが行われます。また、各主人公それぞれに独自のストーリーが語られる本作をより遊びやすくする、「倍速機能」などのオプションも追加されます。
『サガ フロンティア リマスター』は、PC(Steam)/PS4/ニンテンドースイッチ向けに2021年夏にリリース予定です。
からの記事と詳細 ( 『サガ フロンティア リマスター』8人目の主人公「ヒューズ」という男【年末年始特集】 - Game*Spark )
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